こどもの貧困に取り組む動機

【こどもの貧困に取り組む動機】

<「意欲があるのがラッキー」子どもの貧困対策に本気で向き合い解決を決意した伊藤大輔>

 私が子どもの貧困を考えるきっかけとなった出会いがあります。現在、子どもの貧困対策センター 公益財団法人あすのば で活動している男の子です。10年以上前、当時彼が大学生の年齢の頃、日野市に親を亡くした遺児たちがいる あしながレインボーハウス という施設で出会いました。
 彼は中学卒業して1200万円の借金があったというのです。兄と二人で生活をしていたということから親の借金を背負わされたと推測できます。
 でも彼は続けてこう言いました。
 「僕はラッキーなんです。僕はそれでも頑張ろうと思う『意欲』を持てたからツイているんです。ほとんどの僕らのような子どもたちは意欲さえも持てない。どうせ無理なんだと思って努力さえしなくなる。だから僕は自分と同じような経験をしてきた子たちに努力できる環境をつくりたい。」
 私はその話を聞いて、ガツンという衝撃を受けたのです。意欲があるのがラッキーって・・・。
 頑張れとか努力しろと個人に責任を求めることではなくて、頑張ろうと思える社会をつくれるのは大人しかいないから、僕はその一人になりたいと思うのです。