だいすけ日記

- Daisuke’s diary -

【進捗報告】災害と学童・保育園(立川市議会 一般質問)

ポイント***
・災害警報発令→学校は休校!学童や保育園はどうなる!?
・保育園、学童の開園、休園は誰が決めているの?
・それでも子供を預けなければならない家庭のために


近年、台風などの風雨災害が各地で大きな被害を及ぼしています。
昨年、私は千葉県富津市でボランティア活動を行ってきました。そんなとき、知り合いの保育園の園長先生から「警報が発令されると、学校は国の基準に沿って対応をするが、保育園は基準がなく、判断は園任せになっている。家庭や子供への責任があるが、職員の安全も守らなくてはならない。せめて基準を作ってもらうことはできないだろうか。」というお話を受けました。

■緊急時 判断は誰がする!?
調べてみると、学校には学校教育法*の中に緊急時の臨時休校が定められていますが、保育園と学童には基準が無く「施設の判断」に委ねられていることがわかりました。
立川市では「見守りメール」という、様々な市の情報を配信するEメール配信サービスがあります。先の台風時、立川市に警報が発令された際も配信されました。
A小学校「朝7時の時点で警報が出た場合は休校します」。同時刻にA小学校の隣にあるB学童からのメールには「警報の有無に関わらず開所します」との連絡。
なんと、隣同士にあり同じ子供たちが通う施設で真逆の判断をしています。しかも、施設を開けるか否かは各施設が判断しなければなりません。ちなみに、近隣市を見ると自治体によって開園・閉園の対応が分かれていたことがわかりました。つまり国や都の指示はなく、市が決められるのです。

■市が責任をもって判断を
問題は「施設任せ」になっていることです。
施設の本音からしたら、「通うかもしれない子ども達がいるなら」「他の園が開いてるのにうちだけ…」と考えるでしょう。まさに従事者の使命感です。しかし、保育の先生方は近所から徒歩で来るとは限りません。電車が止まるとしたら出勤できる職員は限られます。警報が出ている中、その職員の安全はどうやって守るのか。施設に判断しろ、というのは酷です。市が責任者として開閉の基準を決めることが必要だと考えました。市が予め基準を設けることのメリットは、施設も保護者も基準が分かって入れば事前に会社や家族と相談することもでき、警報発令時に向けた準備ができる点があります。

■拠点園の創設を
一方、学校と学童や保育園では「役割」が違います。学童や保育園は仕事や療養で子供を自宅で見られない家庭のために開設しているという役割がありますから、一概に学校と比較することはできません。
しかし、施設が開いていれば、会社へ行かなければなりませんが、子供を預けられなければ、警報級の台風が来ているのですから会社へ休みや遅刻の連絡がし易くなるとも考えらえます(実際、当日は電車も計画運休。前夜から休みを決定した会社もあり、登園した子供たちは少数でした。)。
また、消防や医療関係者など、災害時にこそ出勤しなければならない方々がいます。こうした方々へは、市内に数か所の「拠点園」を作り、そこで子供たちを預かれば「警報発令時でも預けなければならない」家庭は救われます。

■一歩前進
10か月経って、立川市で学童に関する基準ができました。
・市から警報レベル4以上の発令
・気象庁から特別警報発令
・児童、職員の登園が危険と判断されるとき
には臨時休所となる。
また、その場合でも出勤しなければならない家庭には「臨時学童(拠点園)」を市内2か所設置する。

ことが決まりました。

さて、次は保育園だ。

*学校教育法施行規則第63条「非常変災その他急迫の事情があるときは、校長は、臨時に授業を行わないことができる。」
学校保健安全法第20条「感染症の予防上必要があるときは、 臨時に、学校の全部又は一部の休業を行うことができる。」

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