だいすけ日記

- Daisuke’s diary -

給付金

選挙のせいか、あまり大きく報じられていない印象ですが、東京都の感染拡大防止協力金の第2弾が始まっています。
その他にもいくつかの給付金が準備されています。コロナ感染症による営業自粛で大きな損害を受けた自営業者にとっては、これで全てを穴埋めできる訳ではないけども少しでも足しにできれば、という状況ではないかと思います。

ずっと前から懇意にしていただいている定食屋さんは、80代後半の親父さんと奥さんで切り盛りしています。
営業自粛がはじまり、心配になって様子を聞いてみました。
私「売り上げはどうですか?」
女将さん「人が歩いてないから、全く売れないよ」
私「給付金の申請とかは準備してます?」
女将さん「やりたいけど、どういうのがあるのか分からなくてね」

そこで、給付金の種類とその内容をまとめて、お店へ伺いました。
売上の落ち幅から見ても、持続化給付金が合うだろうということになり申請に向けて話しましたが、
「パソコンも無ければ、ネット環境も無い」から申請ができないのです。あるのは黒電話とガラ携。

多くの給付金はオンライン申請を採用しています。
実際、持続化給付金や都の協力金をオンライン申請するにあたっては、
・ネット環境
・パソコン
・スキャナー(もしくはカメラ付き携帯やデジカメ)
が必要になります。

オンライン申請は、パソコンを持っている我々からすれば便利ですが、そうでない方にとっては申請さえ不可能になります。
そして、実際に申請された方なら分かると思いますが、添付する資料や記入する書類を見ても、普段パソコンを使わない高齢者ができる内容とは到底思えません。
実はこういう方って沢山いるのだと思います。
困っているのは同じくらいでも、申請さえすることができずに、最悪はお店を畳んでしまう方もいると思います。

立川市という一自治体で出来ることには限界があります。国や都の制度を勝手に変えることはできません。
だからこそ、自治体ができる(すべき)ことの一つに、こうした方々を対象にパソコンを並べて一緒に申請する場、サポート体制があると思います。
国はサポートセンター設置を謳っていますが、未だ都内でも数か所のみ。市として、お金をかける施策も必要ですが、人によるサポートで救われる市民がいるのならそれを実行すべきです。

このことは市長宛に要望書を出し、副市長へ手渡しました。すると「定額給付金の手続きで職員が忙しくて…」と。
本来、困っている人を助けるためにある給付金が、給付手続きをする邪魔になってしまっているとしたら本末転倒です。

第2波が心配されています。立川市でも6月に入り感染報告者数が微増しています。
国が大きな括りで施策を作ったら、それを必要な人に届けるために立川市民のためにカスタマイズするのが自治体の役目です。
ただ上から下りてきたものを横流しするだけなら市役所は申請受け取りの窓口だけで十分です。

立川市として意思を持って施策を動かすのか、お上に言われたまま動くのか、では10年後の未来が大きく違ってくるでしょう。

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